(=゚ω゚)ノはうや!
昨日はRetreat Dayということで私服登校でした。
Retreatって訳すと「黙想(カトリックにおいて)」らしいんですが、
どうもしっくりこないのでリトリート・デイと書くことにします。
私の学校には各学年、年に一回ずつこのリトリート・デイがありまして、
毎回違うカトリックのボランティア団体をお呼びして、
ちょっとしたゲームをしたり、宗教を学ぶ機会なんだそうです。
登校自由だったんですが、周囲に「良い経験になるよ」と薦められたので、
ナット(仏教徒)とともに行って参りました。
まず、第一の感想は。
……宗教って、すごい。
と、いうことです。
と、いうのも他の生徒に聞いたところ、
今回いらした団体は謙虚なカトリック信者である我が校の生徒からしても
「(宗教に)
行き過ぎてるし、どっか飛んでる」
方々だったらしくてですね。
最初に出会ったときは皆さんニコニコ凄く明るくて、
(あ、ボランティア精神の人や……!)
と感動したんですよ、私。
ゲームも面白かったですよ。
何でもバスケットとかやりましたね。
アイルランドでもやるんだね! 何でもバスケット!
懐かしかったです。
まあ、そんな感じでほのぼの進んでいったんですが……。
宗教について、というか神について語り出した辺りのあの方々の目がですね。
目が、もう、ちょっと、私たちとみている世界が違うのが分かる雰囲気なんです。
にこにこと微笑みながら
「God made you. God knows everything. God loves you.」
と、良く通る声で復唱されるんですね。
それに生徒さん方の声が重なっていって、
なんといいますか、声のオーラというか気みたいなものが
ブワァアアアアアッと押し寄せてくるイメージでした。
そしてその後グループワークで神についてお話しするとき、
スタッフさんが「神を信じてない、もしくは他の宗教を信じている人はいる?」
と仰有ったんですが、
私のグループには私(他宗教信者)と二人の無神論者がいまして。
その二人にスタッフさんは
「信じてもいいんじゃない?(
Why don't you?)」 と仰有ったんですよ。
そこで私の心にぽつっと、こう、小さな違和感が芽生えまして。
それがなんなのかは、よく分かりませんでした。
そこから怒濤の
「全ては神が授けているのです。
神はあなたがた全てを等しく愛しておられますが、
人は神を愛するかどうかを選べます……」
何と言うか、その後無神論者の二人はとても居心地が悪そうでした。
……私、誰が何を信じていようといまいと、その人が幸せならいいと思ってます。
神様はみんなの中に、いるかもしれないし、いないかもしれない。
それはその人が自分で決めることができるんだと思うんです。
それでも息をするように神を信じ、
「神を信じないなんて何かあったの?」
みたいなニュアンスで語られるとこう、あ、そういう考え方をする人もいるんだなあ、と感じました。
ランチタイムに「あれが一般的によくある感じなの?」とイマとベスに聞いたところ
「ありゃおかしい」と言われました。
因みに、イマがプロテスタントでベスが無神論者、
ついでにナットも一緒に食事をしていたものですから。
自然な流れで会話の話題は宗教に……。
イマ「リトリート・デイのレクリエーションとか、みんな毎回楽しみにしてるのよ?」
ベス「毎回楽しいし宗教関連の話もちょこっとで、どっちかっていうと
『みんなリスペクトしあって、幸せでいましょう』
みたいな内容だから私も参加してるんだけど」
イマ「私、あの空気の中で自分がプロテスタントだなんて言えないわ」
ベス「居心地悪かった……。
鞠とナットはまだ、あなたたちの神様がいるからまだマシだけど、
彼等が私に向ける視線の冷たさ……」
と、二人は気まずそうに語ってくれました。
なんというか、改めて宗教の力みたいなものを肌で感じました。
日本ではあまり感じない(と、いうか神道という信仰が行き渡りすぎてて意識しない)ですけど、
こう、宗教がそばにあって、それによる居心地の悪さを感じる人がいて、
みたいなのが実際に私の前にあるということに衝撃を受けたというか。
兎に角いろんな意味で、今回のリトリート・デイは勉強になりました。
因みにホストマザーのケイにはこう言われました。
「時々、行き過ぎた人もいるわね。
私はカトリックだけど、神がいつでもあなたのそばに、なんてクソ食らえよ。
私は人に優しくありたいし、誠実でありたい。
それを神は受け入れてくださるし、愛してくださる。それで十分でしょう?
鞠はこれからきっとそういう人に会う機会があると思うわ。
だから、今回はいろいろと知ることが出来て良かったんじゃないかしら」
……本当に、この人が私のホストマザーで良かったと思います。
私は『宗教』というものそのものに元々興味があって、
アイルランドに来る前から聖書一連の流れくらいは理解していました。
けれどなんというか、うーん。
実際にその場で触れて分かることがたくさんあるなあと、
当たり前ですが思った次第です。
あの、ここまで書いておいて何ですが、
私別にカトリック嫌いとかそういうのじゃないです。
私の周囲には現在、
仏教徒もロシア正教徒もカトリックもプロテスタントも無神論者もいます。
お互いにリスペクトしあっています。
今回のスタッフさん方も、普通にお話しているときはとても優しくて誠実で、
ほんとうに天使のようで陽気な方々なんです!
ただ、ここまで宗教に自分を捧げられて、
宗教的な視点を大切にしてらっしゃる方もいるんだなあ、と。
何と言うか、純粋に宗教の私の知らなかった一面を感じて、
もっと学んでみたいと思いました。
真剣に宗教について勉強しようか、考え始める今日この頃です。